ヴァイオリン教室アプリを作りました。[FileMaker選手権 審査員特別賞 受賞]

先日行われたFileMaker選手権2020に参加し、ヴァイオリン教室アプリで審査員特別賞を受賞しました。

 

 

この作品は、FileMaker選手権2020のページからダウンロードできます。

FileMaker選手権2020

他の受賞作品に比べてみても、あまり凝ったことはしていなくて本当にシンプルだと思います。

個人でやっているヴァイオリンの先生がFileMaker導入するのか!?と言われると、あまり求められていないかもしれませんが、

FileMakerだからこそ、こうした限りなくto C に近い to B なカスタムAPP もいいんじゃないでしょうか!?

 

このヴァイオリン教室アプリが今持っている機能は

・生徒さんの基本情報管理

・曲の管理(難しさのポイントや調性を記入できます)

・レッスンのスケジュール管理

・先生の予定とレッスンを表示したカレンダー

・レッスンの内容記録

 

もちろんこれを応用すればピアノやチェロなどの他の楽器の教室にもすぐに対応できます◎

 

レッスンの動画を撮ってテキストと一緒に管理したり、家族に報告のメールを送ったり…

といった生徒さんの情報と連動していないとちょっと大変そうな作業も、これを元にFileMakerで開発できます。

オリジナルアプリを活用してこれまでとはちょっと違うヴァイオリン教室を運営したい方はぜひご活用ください!

 

ちなみに私はFileMakerを始めたばかりのときはFileMaker選手権2014年の作品をダウンロードして技を盗んでいました。
ぜひ私の作品もそのように活用していただけると嬉しいです。

 

◀︎受賞アイコンです

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー News

介護業界でもITはもはや必須になってきている

最近では、FileMakerの開発者で介護業界に関わったことのある方を中心とした

『介護meets  FileMaker 』というイベントを定期的に開催しております。

(私はほとんど何もしていなくて、ほぼ参加者として学ばせてもらっています笑)

介護 meets FileMaker #3 みんなでわいわい集まって、介護データベースLIFEの追加に耐えうる設計「疎結合」を学ぼう!

 

そこでもお話にあがっていたのですが、

”介護保険の仕組みやローカルルールが複雑化してきていて、改正のたびにITが必須だなと感じている”

というようなことを最近ではよく聞くようになりました。

 

私の父も介護保険が始まったときにデイサービスを始めましたが、改正のたびにルールの複雑化や報酬の削減には悩まされているようです。

 

デイサービスの経営者さんや現場の方に、Kotobukiのようなものが必要だと感じた理由をお聞きすると、その多くが現場の負担軽減、利用者さんへのサービスの向上など、サービスの質を上げたいという想いが前面に出ていると感じます。

Kotobukiを導入することにより、ご利用者さんの情報が整理され、おひとりおひとりに合わせたケアができることを望んでおられる方が多いのではないでしょうか。

 

アレグロペンギンにお問い合わせくださる経営者さんは特に、介護に対してしっかりとした理想がある方が多いです。

 

一方で、ある介護業界とITの勉強会で聞いた話では、デイサービスをこれから起業しようとされている方は介護に対しては理念があるが、ビジネスモデルの構築や目標の設定がないままに想いが先行している方が多いそうです。

理想とする介護を実現するためにも事業を継続できる仕組みにしなければならないので、ビジネス的な視点や戦略は介護事業を経営する上でも必要です。

 

デイサービスを経営する上では、まずマーケティングのエッセンスをぜひ取り入れていただければと思っています。

デイサービスではご利用者さんがサービスに満足されていたとしても、ご逝去されたり自宅での介護が続けられない状態になることがあり、いつでも集客できる状態にしておく必要があるからです。

 

デイサービスと集客に関しては、私が細々とやっているYoutubeで「デイサービスは集客の仕組み化でもっと強くなれる」というタイトルでお話しています。

 

実はデイサービスでのIT活用でKotobukiが一番貢献できていると感じるところが、ご家族やケアマネージャーさんとの関係強化です。

デイサービスではひとりのご利用者さんに対してご家族やケアマネージャーさんなど、関わる人が多くいます。
そこを活かして、ご家族やケアマネージャーさんと適切に連絡をとり信頼を積み重ねていくことが、未来のご利用者さん獲得へと繋がっていきます。

これはCRMという手法を元にしています。

CRM Wikipediaより

 

サザエさんに出てくる三河屋のサブちゃんは「そろそろ醤油が切れたんじゃないですか〜」と良いタイミングで求めているものを出してきます。このような振る舞いがCRMの原点です。
サブちゃんはとても優秀でこれを多くのスタッフに求めるのは難しいですが、バックにITがあると多くのスタッフがサブちゃんのような振る舞いを再現することができます。

IT投資のリターンを最大化する戦略とは? コストカットは副産物

▲過去にも関連する記事を書いています。

 

介護保険の仕組みが複雑になってきて、これまで通りの質を担保しつつサービスを実施するために、というのが一番IT導入の入り口にはなっていますが、KotobukiのようにCRMとしての機能があると、結果として集客力の強化というところが一番価値が大きいのではないかと思います。

 

最後にデイサービスを経営されている方におすすめのマーケティング本をご紹介いたします。

 

▲昔に書かれた、マーケティングのバイブルと言われている本。基本的なことが書かれているけど、読み進めていくとどんどんアイデアが湧いてきて、面白いです。
デイサービスを経営している方はぜひここに書かれていることを少し自分に置き換えて試してみるだけでも、即効性がありそうです。

▲最近の本です。変化の激しい時代に新しいビジネスモデルを考えていく気持ちが湧いてきます。

 

これらを読んで自分の事業に当てはめてみると、次々とアイデアが浮かんでくると思います。
そのアイデアを実現する上で人力だけでは難しい部分、コンピューターに任せた方が良い部分が必ずあるはずです。

そこをすぐに形にしようと思ったときに、すぐに実践できるのがカスタマイズ性に優れているFileMakerで開発しているところのメリットです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー Blog

Claris Engage 2020 登壇内容がYoutubeで公開中です!「デイサービスでシステムを内製し、みんなハッピーに」

昨年末に行われたClaris Engage 2020の動画がClaris  ジャパン Youtubeチャンネルで公開されています!

私も初登壇させていただき、多くのフィードバックをいただきました。

 

お話している内容は、

  • ・デイサービスの事業紹介
  • ・何に困っていたか
  • ・なぜシステムを自作したのか
  • ・導入してみてどう変わったか
  • ・デモ(Kotobukiを使った1日の業務)
  • ・システムの中身を少し紹介
  • ・ユーザービリティのフィードバックに関して
  • ・今後の展望

このような流れで話しています。

FileMakerで開発するメリットを交えながら、事例紹介をしています。

カンファレンスでお見逃しの方はぜひこちらからご覧ください。

 

カテゴリー News

株式会社サポータス主催のセミナー”さぽらぼ”で登壇致しました。

株式会社サポータスの佐々木様よりTwitterでDMいただきまして、”介護とFileMakerということで話してもらえないか?”とセミナー登壇を依頼していただきました。

FileMakerの使い所やUIUXのお話も交えながら、10分ほどお話しました。

▼お話した内容はこんなところです。

 

FileMakerで介護現場の業務改善に取り組んでみて、かなりFileMakerと介護は相性が良いと感じました。

介護現場でIT化が進まない理由

  • 介護事業が画一的では立ち行かなくなっている

    まず、これは構造的な問題で、介護保険の制度によるところです。
    2000年に介護保険という制度が始まって、40歳以上のひとがお給料から介護保険料を徴収されていますよね。
    そのお金を使って、”介護認定”を受けた人が、介護を受けることができます。
    介護認定で”あなたはどのくらい介護が必要か”を判定され、そのランクに応じたサービスを受けることができます。
    このルールが3年に一度改訂されています。
    介護事業所としては、自分が提供しているサービスが自分の事業に都合の良い改訂かそうじゃないかが、会社の存続が関わる問題になっています。
    だから、介護事業をやっていくには、介護報酬だけじゃなくて、他の収入の柱、独自のサービスを展開していく必要があると思っています。

    そうなると、ますます既存のパッケージやSaaSではちょっと無理が生じるということになってしまいます。

  • 介護報酬の請求が大変で、そちらの機能がメインになっている

    介護保険制度自体がまだシステムとして成熟していないんですね。
    この20年でローカルルールがたくさんできていて、介護請求ソフトはそれを追いかけるので大変そうです。
    ですから、1番フロントの現場の方のためのシステムはちょっと別で考える必要があります。

    Kotobukiは請求業務とは分離したシステムになっていますが、ローカルルールを考慮した上で、サービス実績からサービスコードや加算減算を計算し、実績報告や請求の申請も簡単できるようにはしてます。
    それが計算できているから、売上も予定の段階からおおよそ見込みがわかるようになっています。

     

  • 介護現場のITリテラシーの低さ

    ITリテラシーが高い業界だったら、UIUXに気を使わなくてもシステム化する重要性を考慮した上で使ってくれるかもしれませんが、介護の現場の方はまずIT化する意味や価値をあまり評価してくれません。
    ちょっとした操作性の悪さで使ってもらえない、データがたまらない、ということになってしまいます。
    普段からスマホやPCの操作に慣れていない人も多く、気持ちの問題もあり、なかなか難しいです。

    こういう背景から、FileMakerでオーダーメイドに近い形でのシステムが介護業界にはちょうど良いのではないかと考えています。

 

FileMakerの特徴

  • データモデリングが自由

    他のノーコードを使ってみたのですが、データモデリングの補助があるものとそうでないものがあるようです。
    FileMakerはサンプルやテンプレートはあるものの、基本的には開発する人が1からデータモデリングを行います。
    だから、全く新しいビジネスのためのシステムを作ることもできるし、独自のサービスにも対応したシステムを作ることができます。
    逆にいうと、データモデリングができないと、FileMakerの開発はかなり難しいと思います。

  • インターフェイスがGUI ⇨書類作成にも向いている

    書類の作成が多く発生する現場にFileMakerは向いていると思います。
    介護は特に書類が多いのですが、すごい手間がかかっていそうな書類がボタンひとつで作成できるようにしているので、助かっています。
    データがたまるかどうか、UI UXでかなり左右されるので、さっとUIが作れて変更できるところも良いです。

  • 社内システムにとても向いている

    ライセンスもユーザー企業ごとのインスタンスが基本なので、社内システムに向いています。
    特に、使うだけではなくて開発できる環境というところの価値がライセンスにはついているので、システム内製が1番FileMakerのライセンスをコスパよく使う方法になっています。

    他サービスとの連携やWebDirectなどにより一部情報は社外に出すことができます。

    インターフェイスがGUIで、社内システムにとても向いている
    ということは、UI UXデザインを考えた業務システムの開発に向いているといえると思います。

    ※こちらをぜひご参照ください▶︎https://qiita.com/gokkozemisei/items/b40bc095828c7b94ca71

    業務システム、社内システムというと、記録中心、データ中心のシステム開発になりがちですが、
    実は業務システムこそUI UXデザイン次第で時間のロスが減ったり、データがよくたまるようになります。
    データは経営の武器になりますから、そこに投資する価値はあると思います。

  • Apple子会社なので、iOSとの相性◎

    立ち仕事の現場ではipadがとても相性良いです。
    ご利用者さんに署名をもらったり、写真を撮ったり…
    ということがFileMakerの標準機能でできるので、この点も良いですね。

介護だけではなくて、これからのビジネスにぴったり
・大量生産・大量消費の時代は終わり
・椅子取りゲームがしんどくなっている
・差別化できるニッチな会社 小さい会社が台頭する時代

FileMakerの開発は、大規模なものやwebサービスみたいなopenなものは向いていないけど、
中小企業の社内システムでマッチするとすごい効果を発揮します。

先ほど介護業界も画一的なビジネスモデルでは立ち行かないと話しましたが、他の業界でもそうかなと思います。
人口が減っているので、他の会社と同じものを作って同じようなビジネスモデルで競争に参加するのは本当にしんどいと思います。

個人の価値観としても、定年という概念がなくなっていて、一生ひとつの会社に勤めるという働き方だけではなくて、自分で会社を作ったり、複数の会社に参加したり…というところにシフトしていっているように感じます。
コロナウイルスきっかけでも働き方だったり、仕事に対する価値観も変わってきていますよね。

そんなところで、小回りのきく会社、他とは全く違うビジネスをこれから多くの人が考えて生きているんじゃないかな、と思います。
そういう場面で、業務オペレーションをITありきで設計していくと良いですよね。
そのソリューションのひとつとしてFileMakerがあるのではないかと思います。

カテゴリー Blog

Claris Engage Japan 開催中! オンデマンド配信は12/15まで

Claris Engage Japan 2020が開催中です!

Claris Engage Japan 2020

アレグロペンギンの発表も現在オンデマンド配信中です。

介護で業務改善をしたい方だけでなく、FileMakerってどんなことができるんだろう?と気になっている方にもぜひご覧いただきたいです。

他にも最新技術のお話から事例紹介、他のサービスとの連携の話などたくさんのセッションがありますので、まずはぜひご登録してみてください🐧

カテゴリー News

Claris Engage Japan 2020に登壇します!

去年初めて参加したFileMakerのカンファレンス
飛行機で東京まで行って、FileMakerのいろんな話を聞いたり、カンファレンスに登壇された開発者の皆さんと交流したり…

 

そのカンファレンスに、今年はスピーカーとして参加することになりました!

Claris Engage Japan 2020

私が登壇するのは、平成生まれの開発者が発表するNext Generation という枠で20分のセッションです。

登壇と言っても、今年はオンラインでの開催で動画を公開することになります。
Kotobukiの事例紹介、今後の展望を語りつつ、これから業務改善に取り組もうとされている方や業務システムを開発しようとしている方のヒントになるようなお話をしようと思っています。

11/16 ~12/15に動画が公開されるみたいです。

Claris Engage Japan 2020 オンデマンド配信

公開されたら、ぜひご覧ください!

 

 

 

カテゴリー News

業務支援システムKotobukiの名前の由来と祖父の職業観

「業務支援システムKotobukiの名前の由来ってなんですか?」

とたまに聞かれます。

デイサービスのシステムなので、もちろん「長寿」の”寿”でもあるのですが、もう少し私にとっては縁の深い言葉です。

父が経営しているおんせんケアがあるマンションの名前が「寿マンション」で、その名前の由来は私の祖父の名前「孝壽」にあります。

祖父はこの土地にマンションを建てようと思ったら、ここに温泉が湧いていることがわかって、温泉旅館を始めました。
50年くらい前のことです。

マンションの前は毎年桜が咲いていますが、これも祖父が植えたものです。

祖父は現在91歳ですが、現役で会社の経営や農作業をしています。
面白くて頭が良くて、私はとても尊敬しています。

「マンション建てようと思ったら温泉が湧いてきた」
というエピソードもすごいですが、他にも色々と驚きのエピソードを持っています。

例えば、私が生まれて祖父が初めて会いにきてくれたとき
福岡から遥々東京までやってきて、いつの間にか1人でディズニーランドに行って遊びに行っていたそうです。笑 そしてそこで同じく1人で来ていた外国人と仲良くなって、一緒にアトラクションに乗っていたそうです。笑

先日取材を受け、私の理想のライフスタイル、働き方はありますか?と聞かれ、
うまく綺麗に答えられなかったのですが、私は祖父のようなスタイルにはとても憧れています。

祖父はとても素直です。
自分の欲しいものがわかっていて、シンプルに行動しています。
自分で世の中を観察して不動産で上手に儲けていたり、孫の私にも他人に褒められて嬉しかったことを自慢したりしています。
昔から終身雇用とは無縁の世界で生きていて、旅館はやめましたが「引退」とか「老後」という概念がないように思います。
十分収入はあるし何もしなくても良いんだけど、自分や家族の健康のために野菜を育てていて、毎日畑に行っています。アマチュアながらかなり研究していて、きゅうりやブロッコリー、里芋など本当に美味しく作ってくれています。

これは私が肌感覚で感じていることですが、コロナが流行りだしてからさらに、祖父の生き方に時代が追いついたような感じがしています。

祖父のように上手に遊べる人は歳を取っても元気です。
私たちは60歳で引退してその後は仕事をしない、という前提で人生を設計できる世代ではありません。
そんなときにロールモデルとなるのは、祖父のような生き方なんじゃないかと思います。

遊びが仕事で、仕事が遊び
仕事でもらう報酬はガマン料じゃない

祖父からそう聞いたわけではないですが、私にはそのように見えます。

みんなが祖父のように元気に長生きできれば、介護の問題も暗くならずに済みます。
高齢化社会を明るく生きたいという願いも、このKotobukiには込められています。

 

 

 

 

 

カテゴリー Blog

私が思い描く、介護現場の業務改善ロードマップ

なぜ既存のパッケージではなく自分でシステムを作ろうと思ったか?

 

両親が経営するデイサービスで、独自の業務支援システムKotobukiを開発しました。
介護事業所向けのパッケージやSaaSはすでに世にあるのになぜ自分で作ろうと思ったか?

私が思い描いた、介護現場の業務改善

親の会社では、既存のパッケージやSaaSでは”システムを使いこなす”ことが難しいのではないか?と考えました。

その理由は会社の事情もあります。
これまで導入しようとしたことはあったがうまくいかなかったこと、多くのスタッフがITに拒否反応があること、他業界のサービスをうまく取り入れるような文化がないことなど…

しかし、介護業界では全体的にIT化が進んでいません。
会社の問題ではなく、業界の問題として既存のパッケージやSaaSがうまく活用されていない現状があると思いました。

 

👩‍💻簡単に操作できて、現場主義なものを求めて

既存のパッケージやSaaSはケアプラン作成や介護報酬の請求といったお金に関わる部分は充実していますが、業務のフロントであるケアの記録や書類作成などの業務効率化に関わる部分にはあまり操作性の良いものがなく、使いこなしている介護スタッフはあまり多くないようです。
(介護業界の方へのインタビューから)

そこで、機能は抑えつつ現場の声を反映させたシステムを作ろうと思いました。
データがたまらなければ、先のことが考えられないからです。

 

👩‍💻現場のITリテラシー、気持ちの問題

デイサービスで働く介護スタッフの多くが”自分はアナログ人間だから…”と変化を嫌います。
70代の方やガラケーユーザーの方もいて、ユーザー体験がシステム側の人間と大きく違うということもあります。
非効率であっても、理解しやすい紙での運用を支持する方も多いです。

そういう方々が気持ちよく操作できるような設計はヒアリングをするだけではなかなか実現できません。
スタッフが言語化できない要求も吸い上げていく、小さく始めて少しずつ大きくしていく、必要なものだけ開発していくことが必要だと思いました。

👩‍💻介護報酬以外の事業所の独自メニューにも対応させたい

介護保険を使わない独自のサービス(お泊まり、お食事のみご利用、病院同行など)のことを考えると、パッケージやSaaSを使うにもその隙間を埋めるための作業が必要になります。
介護スタッフは介護報酬を意識してサービスを提供しているわけではないので、介護報酬に関わる部分だけIT化されている、というのもかなり混乱しますよね。
スタッフのアイデアで必要な書類やプリント(お誕生日カードや敬老会の表彰状など)を作ることもあります。
それらも自分たちのオリジナルで、かつ楽に作れると良いなと思いました。

70代のスタッフも簡単に操作

FileMakerを使った開発では、効果的にユーザーフィードバックを得ることができ、Kotobukiは70代のスタッフもガラケーユーザーのスタッフも使いこなして仕事をしています。

これまで時間が経つにつれ忘れられていた情報、共有されなかった情報もどんどん蓄積され、データの活用を考えられるフェーズにきました。

 

データは集めるだけではなく活用してこそ

これまでは2次利用、3次利用できる状態のデータがまずありませんでした。
Kotobukiを使うことで、使える状態のバイタルデータや顧客情報がたまってきて、これらを活用することが考えられるようになりました。

💡セールステックとして

セールステックとしての機能を強化したり、データを使って新しいサービスを考えたりと、事業所がIT化の主導権を握ることで可能性が広がります。

現在KotobukiはCRMとしても機能していますが、さらにセールステックとして強化していきたいと思っています。

システム担当者が経営者と近いところで開発するからこそ、システムがITだけでなく経営戦略をもって成長することができます。

 

※CRM:顧客関係管理 詳しくはこちらをご参照ください

IT投資のリターンを最大化する戦略とは? コストカットは副産物

 

💡機械学習を使った介護予防、病気の早期発見は計画中

もう1つの目標である、バイタルデータやご利用者さんの様子を使った介護予防や病気の早期発見は現在、他の会社さんと一緒に計画しています。
ご利用者さんのデータは現在だけでなく未来のために必要です。
数値だけでなく、写真や音声なども使って介護や医療に役立てる予定です。

 

まだ道半ばではありますが、大きな目標としてはこのような構想で動いています。
システムを導入することやIT化は手段であり、業務改善が本質的な課題であると考えています。

カテゴリー Blog

IT投資のリターンを最大化する戦略とは? コストカットは副産物

中小企業白書によると

ITの導入・利用を進めようとする際の課題として、”コストが負担できない”に並んで

”導入の効果が分からない、評価できない”

のポイントが高いようです。

https://www.chusho.meti.go.jp/

確かに、効果の評価は難しいですよね。

発注する側にはそのシステムの技術的価値はわからない場合が多いですし、やってみないと効果がわかりません。

システム開発の費用って高いんじゃ?

見積もりをとってみて、システム開発ってこんなに高いのか!と驚かれた経験のある方も多いかもしれません。
FileMakerを軸に開発する場合、コーディングを伴わないため比較的安価ですが、ホームページ制作と比べると高いと感じる方も多いかもしれません。

マッチに比べてコンロやIHは高い

私のお気に入りの例えです。笑
テクノロジーによって人の行動が変化することを、情報⇄火起こしに置き換えて考えてみます。

レストランを経営していて、火を起こすのに周りのみんながマッチを使ったり薪を割っていたら、IHクッキングヒーターを持っている人は大きな利益を得ることができます。
もちろんコンロやIHはマッチより高いですが、大きな利益を得ることができますよね?

 

コンロやIHの導入は戦略あってこそ

  • 今まで火を起こすのに使っていた時間をレストランの料理や接客を強化するために使う
  • 火を起こすのは苦手だが、料理の腕は一流!という人を雇う
  • 美味しいお料理を提供しつつ、余った時間や人手を使って、街でビラやクーポンを配る

などなど… コンロやIHといった戦術を使った、色々なアイデア(戦略)が思いつくでしょう。マッチよりも高額であったとしても充分良い買い物になると思います。

ITは戦術であり、プロジェクトの価値は戦略次第

コンロやIHが普及している世の中で暮らしている私たちはこうしたアイデアがすぐに思いつきますが、マッチや薪を使った火起こししか経験のない世の中では、なかなか難しいかもしれません。コンロやIHを導入するだけでは投資に対してのリターン(効果)が得られないでしょう。

利益をあげる戦略とは?

例えば、顧客情報が用途ごとにバラバラに管理されているからとりあえず一元管理したい、というお悩みがあるとして、それがシステム化したところでどうなるか?

仕事がスムースになって楽しい!
業務効率化!

まずはそこからかもしれません。

もう一歩進んでみると、顧客管理システムによって得られる独自の顧客リストは戦略次第で大きな利益をもたらします。

顧客管理システムを活かす方法をいくつかご紹介します。

見込み客を絞り込んで、効果的に営業をしていく

新規顧客獲得のために、手当たり次第声をかけていくわけにはいかないですよね。
まずは、どのようなセグメントの既存顧客が積極的により多くの商品を購入しているかを調べ、そのような人に向けてセールスしていくと思います。

事業によってどんな顧客で絞り込みたいか?は違うので、独自のデータベースを構築することはとても意味のあることです。

例えば、デイサービスでは介護保険の限度額いっぱいを使ってご利用いただいている方の共通点はどのようなものか?
ご利用者さんの住所や趣味、他に属しているコミュニティ、ご家族の住所や職業、ケアマネージャーさんの事業所、主治医など…
データベースによって、印象や感覚にとらわれず共通点がわかるようにします。

それを参考にして、どこに広告を出すか?どこに営業しに行くか?決める、あるいはそのような見込み客が求めているような情報を発信するなど…
効率的に営業活動ができます。

既存の顧客とのコミュニケーションをもっと親密なものにする

顧客とのコミュニケーションを活発化させ、ちょっとした行き違いを防ぎます。
会社の規模が小さいうちは記憶を頼りにした気配りで顧客との信頼関係を維持していけるとしても、会社が大きくなるとフォローが追いつかなくなったり、配慮が足りなかったり忘れていたりするこもあるかと思います。
業務の流れの中で適切にコンタクトが取れるように仕組み化することで、必要なタイミングで漏れなくフォローでき、顧客の安心感に繋がります。

デイサービスでは、ご利用者さんの記録から担当ケアマネジャーさんへの連絡が簡単にできるようになると、ちょっとした変更や出来事まで報告されるようになります。
ケアマネージャーさんにとってはマメに連絡をくれるというのは信頼感に繋がります。これはもちろんご家族に対しても同様です。
どのスタッフが電話に出ても、社内で情報が共有されているのですぐにご様子をお伝えすることができます。シフト制のサービス業には、すぐに検索できるデータベースが必須となってくると思います。

離れていった顧客にも連絡をとり、次に繋げる

顧客が離れていく原因には以下の3つの場合があります。

1.サービスや商品に不満がある場合

2.他のサービスや商品に乗り換えた場合

3.事情がかわり、サービスや商品が必要なくなった場合

どの場合でも連絡をとることは効果的です。

特に3.の場合(事情がかわり、サービスや商品が必要なくなった場合)については介護に関連する話なのでお伝えしたいと思います。

デイサービスでは、サービスにとても満足していても残念ながらご逝去されることもありますし、施設入所がやむ終えない状態になることがあります。
しかし、これまでご家族やケアマネジャーさんと築いてきた関係をここで終わらせる必要はないと思います。

私は飼っていた犬を看取ってくれた獣医さんが1年後に花束とお手紙を下さったことを数年経った今でも覚えています。
また動物を飼うことがあったり近隣で獣医を探している人がいたら、その獣医さんを紹介するでしょう。

これはデイサービスにも応用できるのではないでしょうか。

また、1.や2.の場合(何かしらサービスに不満があった場合)でも一定期間を置いて連絡をとることは有効です。自社の問題点を究明していくことだけでなく、うまくコミュニケーションをとることができれば戻ってきてくることもあります。

IT投資によってハッピーになるのは実は経営者

もしかしたら経営陣よりも煩雑な記録作業や共有に困っておられる現場の方が、システム導入に対して積極的かもしれません。
しかし、システム導入に経営戦略が組み込まれると働く人がハッピーになるだけでなく、会社の売り上げにも貢献します。

IT活用を導入した企業のほとんどは効果が得られ、労働生産性が向上したという結果も報告されています。

中小企業白書にはIT活用の成功事例やデータから成功要因を分析した結果も載っていますので、改めて読んでみると新しい発見があるかもしれません。

 

カテゴリー Blog